top of page

そよ風に誘われて

 

柔らかなそよ風が何処からか吹いてくる

それは確かに昔感じた土と草の匂い

夏の日の校庭や出会った人たちの姿

まるで昨日のことのように鮮やかに蘇る

 

嘘のようで本当で当たり前だった毎日も

今は遠く過ぎ去っていってあの青い空の上

 

あぁ今を生きるために 何を失ってきただろう

そんなことすらもう分からなくなってしまったけれど 今日は

 

晴れ渡る空 川沿いの道を自転車で駆けて行こう

もう二度と戻らない遠いあの日々のように

この道をずっと下っていけば君に会えるかもだなんて

考えてみたりするのさ

そよ風を肩に受けて

 

 

過ぎ去りし日の僕は 川の流れを見つめて

人に言えば笑われそうな未来を夢見てた

君には今の僕はどんなふうに見えるかな

そんなすぐに笑らっちゃダメだよ意地を張ってもいいなら

 

明日を生きるために何か失ってゆくんだろ

だけど変わらないものだってあるとどこかで信じてるのさ ばかみたいに

 

夕暮れの空 川沿いの道をふと立ち止まってみれば

また明日から繰り返す慌ただしい日々を思う

別の道をきっと選んでいれば君といられたのかななんて

思ってみたりもするけど

秋風は僕を急かす

 

 

晴れ渡る空 川沿いの道を自転車で駆けてみれば

もう一度戻りたい気持ち込み上げたりもするけど、、

 

明日はきっと 雨降りだろうな 少しだけ急ごうか

もう二度と戻れない遠い道のりだとしても

僕の道をきっと躓きながらもずっと走り続けてゆくから

どこかで見ていてね

そよ風に想いを乗せるよ

そよ風を君に返すよ

そよ風よさようなら
 

※無断転載はご遠慮願います。

bottom of page